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公共的な使命を担っての誕生

日本自動車ターミナル株式会社は、1965年(昭和40年)に国や東京都、民間企業などの共同出資により特殊法人として設立されました。当時は高度経済成長の真っ只中であり、高速道路などのインフラ整備が急ピッチで進み、首都圏への人口集中も加速していました。

また、モータリゼーションの進展により物流の主役が鉄道からトラックに交代しつつある時代でもあり、東京では「交通戦争」という言葉が生まれるなど、道路混雑が大きな社会問題ともなっていました。

こうした社会問題を解決することを目的に当社は、「物流の合理化」「道路交通の円滑化」「都市機能の向上」に資するため東京都心の外周部に全国的な物流ネットワークの拠点となる公共トラックターミナルを整備し運営してまいりました。

1985年(昭和60年)に民営化されましたが、高い公共的使命を帯びており、物流を通じ都民の生活や企業を支えていくことが当社の重要な役割であることから、現在も、東京都が筆頭株主であり、設立当初の理念である物流を通して、社会とともに持続的に発展していくことが私たちの使命です。

物流の変化への対応

近年わが国の物流は、ジャストインタイム・多頻度小口化、あるいは宅配便に代表される消費者物流の進展、トラックドライバー不足、高齢化、ダイバーシティ、SDGsへの対応といった社会課題など、取り巻く環境が大きく変化しています。私たちはこうした物流事業の変化に対応し、これからの大都市物流戦略を具現化する「メトロポリタン・ロジスティクス」という新たなコンセプトを掲げています。複合的な機能を有した基幹施設の整備など新規事業を積極的に進め、高規格なサービスを提供し、お客様の期待に応えることで、100年企業を目指す中で引き続き社会創りに一役買ってまいります。

災害時でも物流を止めない

近年は地球温暖化の影響による自然災害、いつ起きてもおかしくないと言われる地震への備えが求められています。当社が運営する4ヶ所のトラックターミナルは、東京23区で唯一、災害時の広域輸送基地として東京都と協定を締結。国土交通省の民間物資拠点施設にもリストアップされています。大規模災害の発生時には、避難者への迅速かつ円滑な物資輸送の中継拠点となります。何があっても物流を止めない。首都圏という体に流れる血液が止まることがないようにすることが私たちの社会的な使命だと考えています。
今後とも皆様のご理解とご支援を賜りますよう心よりお願いいたします。

代表取締役社長
藤田 裕司